のた犬のうまい猫めし

どら猫が作る、のた犬のための飯、略称、どら飯について語りつつ、各種技術、経済系セミナーに参加した報告、OSSいじってみた等のネタを入れていきます。更新情報はtwitterの@nota_inuにて。

Jedoxロードショー2015東京 参加レポート

BIツール調査の一環として、Jedoxロードショー2015東京に参加。(http://ksk-anl.com/archives/998) Jedox社ワールドツアーイベントらしい。(KSKアナリティクス)
東京での開催は3年連続三回目だとか。

 

【製品紹介セッション】

Jedox社(ドイツ)のCTO Matthias Krämer氏の講演。

  • Jedoxに関する8つの数字の紹介。2002年ドイツ設立、40%/年の成長。140000ユーザ、1500組織、25の言語、125国のユーザ、150のビジネスパートナー、1つのBIでの提供。
  • Jedoxが成功した理由:Excelのインタフェース。BI&PerformanceManagement(PM)。BIは過去データ分析、PMは将来の予測、の両方を提供。Innovative(インメモリDB、ParallelProcessing、Cloud、Mobile)。Money(LowCost、FastResults(短期実装)、MinimalRisk(リスクが低い))。
  • Excel:現在最も使われているBI&PMツール。LowCost、Simple、Accessible、Fast、Flexible。ただ整合性、一貫性、エラー、など問題もある。Jedox Philosophyとして、Excelの利点をキープしつつ、問題をなくしていく。
  • Excelだけでは、Create Template, Load Initial Data, Distribute Sheets ,Data Entry, Collect Data, Monitor Progress ,Validate Submissions,ConsolidateResults,Analysis,Adjust Scenarios,Finalize Trackの手順が必要。(Excel複数のシートに分かれたり、人によってフォーマットとかが違ったりして、まとめるのが大変。)これを繰り返す必要がある。Jedoxを使うことで、単一のデータベースにデータを統合し、Create Planning Model, Email Nortification, Online Completion, Process Monitoring, Online Scenarios and Analysis, Reportingの手順となる。メールで送ってオンラインで入力して進捗管理ができオンラインで分析し、好きな形式でレポート出力。主導での作業や修正が減りスムーズに。
  • データからはJedox Integrator経由でOLAP Serverへ。SAPとのコネクタもある。OLAP ServerとはAccelerator,XMLA、Excel Add-in、Web、Mobileが連携する。
  • 今後、CloudBI&Analytics、MobilityFirst(モバイルへの展開)、BigData。
    Stand Alone、ClientServer、PrivateCloud、PublicCloudなどさまざまな形式で使える。SalesForceとのCloudConnectorもあり(? 作る予定?)
  • DataGravity(データのある場所にBIを作る??)
  • Twitterの分析もできる(? できる予定?)。Twitter Analytics。なんか検索するとどこでつぶやかれているか地図上に表示したり? (……世界地図……。)
  • Demo Cloudは40日間無料で利用できる。現在JedoxSuite6開発中。(2015-3Q→2017-1Q?)

<デモ>

  • Webインタフェース。スタート画面は図を入れたりロゴを入れたりしてカスタマイズできたり、メニューによってダッシュボードを切り替えられたり。インタラクティブな棒・折れ線グラフ、地図、マウス選択での範囲絞込みとほかのグラフとの連携、表形式(昇順降順並べ替え)、フィルタリング。表+グラフ(マイクロチャート)、円グラフ、棒グラフに数値、複数の棒グラフ、男女比、スピードメーター、塗りつぶし折れ線、PDFによる画面の出力、……のようなことができる。
  • 作るのはExcel。アドインを追加し、キューブモデルを作成。モデラーが……(?)。ピボットテーブルのように見えるがなんか違う表を作成し、ダイナミックな操作が可能な表を入れられる。ウォーターフォールモデルのようなExcelにない表もできる。copy actualと入力すると……(?)。copyと入力すると、過去データが表示され、predictと入力すると、複数年を考慮した予測(?)ができる。(……なんかちょこちょこと出てくるウィンドウが何やっているのか良くわからない……。もろもろのコマンドっぽいものをセルに入力していくのはかなり理解しないと厳しそう?? 覚えると簡単????)なんか適当に考えて貼り付ける機能があるとか。PublishボタンでWebにUPできる。

 

【事例紹介セッション】

KSKでは、2012年2月にJedox社とパートナー契約締結、サービス開始。12月に日本語版v4、2013年4月にv5.0リリース。

  • 事例1:アパレルでの予算計画。30Excelファイル、8万関数。部門追加ごとに30のExcelを修正。コピペでレポート作成。Jedox導入して60ユーザ、Oracleデータ、でレポート、分析、予算計画に利用。
  • 事例2:環境エネルギーの可視化。100万円台。(SmallEditionなら100万円からスタート可能。)5ユーザ+20閲覧ユーザ、db2ExcelCsvのデータ。
  • 事例3:SAPデータとの統合。ヘルスケア用品の製造業。65ユーザ。月単位での情報収集を週単位にすること、年間数百万円の保守料を何とかしたい、の課題解決。
  • 事例4:ロッテ韓国のSAP。
  • 事例5:BMW中国。3900人の社員で、200のJedoxUser。データの一貫性確保。
  • 事例6:C&A(ヨーロッパの洋服製造業)。組織の規模が大きい。1500店、21カ国。プランニングにかかる時間が1/3に。

 

【パートナーセッション(OpenStream)】

OpenStreamワタナベ氏から事例紹介。豆蔵HDのクラウドサービス、パッケージソフトの企画、開発、販売などを行っている会社。
BizBrowser、Jedox、pentaho、tableauなどサービスを行っている。DWHとしてはAmazonRedshift、INFOBRIGHTなど。

  • 事例7:16カ国、1600店舗のアパレル企業。国別全体売り上げより商品分類、シーズンなど構成比を指定して分離、予実再分析、シーズン別売り上げ、在庫帳票。基幹系、店舗、分析系システムからETLでデータ連携して、OLAPサーバに格納し、JedoxWeb、JedoxExcel。日別解析の実施。(日別での計画変更。)アイディアを形にするまでのスピードが早く、コスパに優れていることから採用された。(予算管理パッケージソフトでは汎用性が△、スクラッチ開発ではコスト、開発期間が△。)

 

【パートナーセッション(TechMatrix)】

TechMatrixサトウ氏からの事例紹介。医療向け画像処理パッケージ、リスク管理エンジン、CRM、ソフトウェア品質保証、ネットワークインフラなどを提供。JedoxをBIソリューションとして提供している。医療の固体別症例分析とか。

  • 事例8:ウェブクルー。専用の比較用ポータルサイトを運営(引越し、保険、結婚式場、教育……)。クライアント企業が商品を掲載し、客はいろいろな企業の見積もりを一括で取得できる。商品の反響を確認するための集計がExcelベースだった。データの持ち方、整形方法が違うのをcsvにして手でExcel化していた(日次でかなりの労力がかかる)。Jedoxでマスタからの全自動集計、サイト別自動計算、請求金額算出、Excelファイル管理。6名、週3日、手作業、を、2名で数分まで落とせた。
  • 事例9:通信販売会社(健康食品リピート通販型)。オペレータに電話で注文。FastHelpというコンタクトセンター用システムを入れている。顧客に向けたキャンペーンDMを最適化できているか、が課題のひとつ。Jedoxでターゲティング分析、リスト作成。メール配信後のクリックログ、Webアクセスログの収集で効果分析。