のた犬のうまい猫めし

どら猫が作る、のた犬のための飯、略称、どら飯について語りつつ、各種技術、経済系セミナーに参加した報告、OSSいじってみた等のネタを入れていきます。更新情報はtwitterの@nota_inuにて。

のたどらトイレに泣く 10 でも現金の方が安い

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VIN DE BORDEAUX PILLEBART 2011 シャトー・ピルバール2011 AOCボルドー「パリ農業コンクールにて銀賞受賞。濃厚なベリーの果実味とコクがあり調和のとれた味わいで満足度の高いワインです。ステーキやパテなどの肉料理やチーズにもよく合います。」
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第0回 モデルベースソフトウェア 開発コミュニティキックオフ「ディスカッション」

# compass申込時のアンケートをベースに、本日話された人がパネラーとなって話す会。ちょっと気になった話や単語は大体こんな感じ。

  • モデルベース開発の経験:BridgePointを使ったUMLからのコード生成、AndroMDA
    この機能があればモデルベース開発? →使いやすくメンテしやすい実装コード生成、テストケースによるもでる検証、モデルとコードの同期、ラウンドトリップ機能
  • 動かすモデル:実装レベルに近いものを書いている感じ。コード=仕様。
    MDAの考え方でもモデルは違い、違うところへの変換。ExecutableUMLでもアクション言語でギャップを埋めている。
    コードからモデルへの変換は?:MDAの逆でADM、KDMもある。Eclipseの中に実装したプロジェクトもある。Javaからの変換ができた。
    モデル・コード間の同期、およびテストをどうするかは課題@視聴者。
    グルービー(?)のDSL
    Xtextの場合だと、修正があればモデル側を修正。
    ブリッジポイント(BridgePoint?) 2000年頃、モデルだけをメンテしモデルが生成したものを製品に。組み込み。去年OSSになり、シミュレーションとかいろいろ無料になった。(おーーー!)
  • モデルベースがはやっていない理由:効率の不安。敷居が高くドキュメントがない。UML自体が浸透していない。モデリングが難しい。
    UMLを書いてそれが正解か不正解かはわからない。モデルの書き方をちゃんとするのが一つの工夫。Railsとかは書き方があるが、UMLは書き方がない。自動生成するためにはこうかけば、があれば取り組みやすいのでは。
    →客がモデラーではなく知識がない。Xtextはクラス図を書くと画面イメージがすぐに示せる。仕様を早く固める点では役立ちそう。
    モデルの上達:よいモデルを読む、モデルを読んでもらう。数多くやっていく。天才的なひらめきではなく数多くをこなす。コード生成は、このもでるならうまくいく、などの経験値が大事。フレームワーク、業務ロジック部分がごちゃ混ぜにならないように。モデルベースのほうが分けて考えられてきれいなコードが書ける。
  • プログラム言語自体に何か追加すれば便利になる?:言語自体がアノテーションなどが便利になっている。言語の上のほうも下のほうも充実している。プログラミング言語は膨大で細かいので、構造としてビジネスロジックがこうだ、はモデルが見やすい。関数型モデルで作ったものはUMLで書けないが、あとから追いかける必要があるだろう。
  • ソフトウェア開発で困っていること:手法や技術に関する交流が少ない、手作業依存な開発スタイル、技術レベルの格差、新技術への取り組み意欲の低さ、デファクトツールの少なさ、要件定義、レガシーコード……

第0回 モデルベースソフトウェア 開発コミュニティキックオフ「モデルベースソフトウェア開発 Xtextによる自動生成」ビューファイブLCC田中氏

「モデル」:何らかの対象をある観点から見て抽象化し本質的な情報の集まりにしたもの。観点(視点):どのような立ち位置からその対象をモデルとしてとらえるか。

Xtext:Eclipseのプロジェクトで、テキスト型DSL開発フレームワークhttp://www.eclipse.org/Xtext/電子書籍が無料でダウンロードできる。(http://www.beta-publish.com/
STSSpring Frameworkで動作するアプリ開発のためのEclipseベースIDE
Spring Boot:Springアプリケーションを容易に構築できる仕組み。コードを楽にGenerateできる。

http://www.beta-publish.com/
https://eclipse.org/Xtext/documentation.html


準備:STSEclipse/Xtextをインストール、またはEclipse IDE for Java and DSL DevelopersにSTSをインストール。
インストールすると、Xtextがプロジェクトに登場するので新規で作成。サンプルとして、Greetingという要素を持つ。Run asでSpring Bootで、文法に対応するエディタを作ってくれるので、さらにRun asでspringの何か立ち上がり(Eclipseもう一つ、のような。)そこでJavaのプロジェクトを作成し、test.mydslとかファイル作成し、Hello worldとか書く。元のEclipse画面の中にMyDslGeneratorがあり、コメント化されたサンプルがあるので、コメントをはずし、2つめを再度起動すると、src-genフォルダがあり、greetings.txtができている。ほかにも中にExampleがいろいろ入っている。開くと、AbstractElementがたくさん入っている。パッケージ宣言。Entityやsuper type。

サンプルとしてXbase版 Domain modelを使う。(動画あり。プラグインが組み込まれている。)Application.java。Mmodelというフォルダを追加し……。……。……(--;)>  spring bootで動くので、普通のブラウザアプリがローカルに生成される。クラス図程度を与えると即座に動くようになる、と。(……即座……?)
Spring Bootだと、Pivotal Web ServiceのようなPaasにDeploy可能。(Springが動作するなら。)
OperationをXtend言語(Xtextとセットの言語)で記述するとJava code生成。Xtextはテキスト型だが、簡単なダイアグラム生成の仕組みはあり(PlantUML。Eclipseプラグインあり。簡単なソース(Java)から書き出せる)。CRUIDアプリは「Spring 3入門」の第6章が参考になる。

 

【Mendix(商用)】

ここまではOSS。ここからは商用の例。モデルベース開発をそれなりに実現している。
欧州を中心に実績のあるEnterprise系業務システムに使えるもの。Mendix Business Modeler。Entityモデル、GUIモデル、ロジックモデル。モデル変換はインタプリタ。専用のプラットフォームがありPaaS、オンプレミスで利用。ロジックはxpass(?)使用。モデルを送り込むことで即実行。


【まとめ】

かつてのMDA時代と比べ、関連技術の広がり、深み、実用性がまし、利用できるツールも増えている。DevOPS自動化含め考える課題。

 

第0回 モデルベースソフトウェア 開発コミュニティキックオフ「UMLモデルを使った自動生成」アクティア代表取締役社長 大島則人氏

UMLモデルを使った自動生成

 

2003年頃、Executable UMLと出会った。「動かないモデルはただのスケッチ」。OMG MDAガイドラインver1.0)
動かないモデルを書いても効率が悪いだろう、がきっかけ。目的としては、動くモデルを作りたい。
モデル→Transformation→コード。モデルを変換することでコード生成する。(=動くモデル。)動くモデル≒コード生成。
ただクラス図からget、setを書くだけでは嬉しくない。UMLモデリングしたものをコード生成、ではなく、自動生成するためのモデルをUMLで作る。どういうプラットフォームでどういうモデルを書き、どう生成すると動くのか、を考えることでモデルを動かすことができる。考え方を変えないと動くモデルにならない。
まずは静的構造をモデリングする。クラスモデルに役割(stereotype)をつける。DB entity、Serviceなど。役割ごとにテンプレート(生成されるもの)を切り替える。役割は、標識がないと決められない。Domain Driven Design。設計の方法論が必要。
DDDの主なクラス分類:Entity(永続化されるドメインオブジェクト)、Value Object(ドメインの値)、Service(複数ドメイン操作)、Repository(英奥化装置とドメインの境界)。
Value Objectは、単なる文字列ではなく、「氏名という型」などとして記載していく。String 指名、date 申請日、categoly 申請状態、など。Service、Repositoryは、アプリケーションレイヤの設計。クラスの目的、テンプレートを判断し、生成していく。ステレオタイプをうまく使い、役割をどんどん与えていく。

振る舞い(操作)のモデリング:シーケンス図、コミュニケーションズで最終コードを作れない(保守したくない)。抽象的なところに作っていき、操作に直接コードを埋めていく方法でモデリングする。操作にコードっぽいものを作ってコード生成し、流用する。設計者がわかりやすいDSL(Domain Specification Language)。
たとえば、操作の中にコメントを作り、社員レポジトリ.findAll()などと具体的に書く。findAllは定義していないがあるものとして使っていく、などで設計の手間を減らす。ほかにも導出属性も。(合計旅費の計算を埋め込むなど。)ステレオタイプではタグ付き値で対応付ける。ステレオタイプでメソッド、URLで対応付けを埋め込む。実際に稼働させるとURLでGETリクエストでデータベースを呼び出し……ができる。

 

デモ:Bandicam(www.gomplayer.jp) Magic Drowを使ってUMLを書いている。XMLのテキストモデルに変換し、XMLからコードに変換する。Maven使ってビルドかけて解釈してソースコード生成。warファイルが作られ、tomcatのディレクトリに直接おいて実行させる。Eclipse、Javasソースコードを必要としない。データベースは生成時に作られ、シミュレーションに使われる。Advanced REST。。(GoogleChrome)を使う。RESTインタフェースはJSONでポスト。

 

モデルを作って自動生成するには、どんなプラットフォームでどう動かしたいかを考え、どうモデルを書くか、を考える。UMLを活用することで、ほかの人が理解しやすい形にしている。UMLは決まり事があり書くが、UMLも同じような書き方で、ではなく、方法論で文法で、解釈できるエンジンで、で持っていければ。

第0回 モデルベースソフトウェア 開発コミュニティキックオフ「モデルベースソフトウェア開発の分析・設計」株式会社テクノロジックアート 長瀬嘉秀氏

 アジャイルプログラミングはコードベース。プログラミング言語を見ると仕様がわかる。プログラミング言語仕様書。一度UMLがはやりモデルベースになり、アジャイルになりコードベースになったが、またモデルベースが注目されている。
 従来型のウォータフォールに対してアジャイル。それに伴いテスト、モデル、ドメイン駆動開発への流れ。
 
要件から、インタフェース、トランザクション、プログラムコード、データベースができてくるが、ダイレクトにコードか。その前にモデルがあるのでは、が重要。
モデル:UMLのモデルだけがモデルではない。幅広く、Enterprise,Business,Object,Process,Data,Stateモデル。
たとえばビジネスプロセスで業務を整理。アクティビティ図で業務を整理。(ロール別。)ユースケースではなく業務フローが先。
その次に概念モデル、データモデル。オブジェクトモデル。(クラス図。)Javaコードで書かれるより構造は読みやすい。
ビジネスの仕組みとして、ビジネスルール、ビジネスエンティティ、など。
アジャイル開発ではアジリティとして迅速なモデルの作成、要件の吸い上げを短期間で。パターンの活用を多くやっていく。パターンは、Design,Analisys,Datamodel,Process,Idiomなど。マーチンファウラーの「アナリシスパターン」本がおすすめ。例えば、組織はPartyパターン。そしてパターンを組み合わせる。


MDAのブレークダウンサンプル】

 

開発手順としては、システム分析、システム設計、コード生成。MDAツール(iUML)で。ユースケースを通して機能を考える。ドメインによる分割(システムの境界を識別するためにシステムをドメインに分割する)。ドメイン:UI、アプリケーション、OSなど。ドメイン間の相互作用はシーケンス図。ドメイン内のクラス図作成。相互作用を定義(シーケンス図で)。ステートチャート図を作成してアクションを記述。(アクション言語で。)クラス図に操作を追加し、オペレーションを記述。(小機能をマージし、クラス図にオペレーションを記述。シーケンス図から操作を拾ってくる。)
システム設計では、MDAマッピングに対応するため、ドメイン間の仲介を行うブリッジを定義。Executable UMLの方法。
設計情報はアーキタイプとして。そうするとJavaコードの生成ができる。モデルに設計情報をうまく入れていく。(モデル内にコードを記載。)
実際のシステムでは、オブジェクト粒度調整が必要。大きすてもコードにならない。

 

 


## ……モデルにコードをきちんと書くことでかなりの部分のコード生成が自動でできるのね……。ただ文法理解の手間はありそうだけど。

第0回 モデルベースソフトウェア 開発コミュニティキックオフ「モデルベースソフトウェア開発コミュニティの説明」Actier COO 高崎健太郎氏

compassに掲載されていたモデルベースソフトウェア開発コミュニティに行ってみた。(ハッシュタグは、#mbsdc_japan)

 

 

モデルベースソフトウェア開発コミュニティキックオフイベントオープニング

 

主催者は、Actier COO 高崎健太郎氏。モデルベースソフトウェア開発を行っているベンチャー企業。従業員4名で、そのうち一人がウクライナ美女らしいw No MASAKARI。
会場は代々木で、HatchUPという勉強会スペース無料提供している場所らしい。電源はあり。
コミュニティはGoogleグループ。mbsdc-japan。「さくさく要件定義 勉強会」が次回のイベント。(「モデルベース要件定義テクニック」著者。)

 

炎上プロジェクトの経験より、要件定義がしっかりできておらず合意形成できていないこと、分析・設計に時間が取れず情報不足、設計しないものが作られたり急きょの作成で品質が悪い、などがあげられ、対策として、上流で火の手を上げないこと、シームレスに下流につなげること、がある。きちんと作成したモデルを処理の対象とし、業務使用をきちんとモデルで表現し、モデルをベースにコードを作成する。

人口は減っていくが、情報通信産業は、GDP、雇用者数がまだ伸びる傾向にある。その結果人材不足。そうすると生産性を向上するしかない。無駄を省く。(価値のないものを作る、必要なタイミングにない、同じことの繰り返し。)無駄を省くためにはきちんとモデルで合意形成を得ること、モデルベースでコード生成することでコピペプログラムは機械まかせにできる。→モデルベースソフトウェア開発。

モデリング言語を単なるデザイン言語としてではなく、プログラミング言語に近い形で使いモデル中心で開発することで、生産性向上、品質向上が図られる。抽象度が上がっていく中で、次なる進化として期待されている。(マシン語アセンブリ→オブジェクト→……)
モデルベースは2002-2006年頃ブームになったが(UML2.0頃)、すぐに開花せず育ってきつつあるテクノロジではある。MDA(Model Driven Architecture)は昨年ガイドラインが出た。EMF(Eclipse Modeling Framework)にも影響を受けている。

Java女子部 「JavaScriptを書きながらアルゴリズムを学ぼう!」勉強会

Doorkeeper、Facebookグループで告知されていたJava女子部のアルゴリズム勉強会「JavaScriptを書きながらアルゴリズムを学ぼう!」に参加してきた。講師は(株)ティージー情報ネットワーク、品質向上推進部品質向上推進G、古屋 宣岳氏。
手を動かしてフローチャートアルゴリズムを書き、そのアルゴリズムを実際に手を動かしてコーディングすることでプログラミング力がUPし、楽しくなる、と。(プログラムはアルゴリズムとデータ構造とでできている。)
 事前公開としてプレゼン資料あり。当日はメイン部分だけJavaScriptでコーディングすればよいだけになっているhtmlファイルあり。テキストエディタでそのままコーディングしてすぐブラウザで実行できるので、事前準備がなくて便利でいいですね。ただ、少しでも文法とか変数名間違えると全く動かなくなるので、EclipseJavaは便利だなぁ、と改めて思ったり。


<頭の体操>

一巻き40分の渦巻き状の蚊取り線香がある。2本で30分、3個で50分を測るにはどうするか。
……蚊取り線香の真ん中の部分が金具で止められている写真を見せられると、両端から火をつける、ってアイディアに行きつきにくいよなぁ……。

 

Fizz、Buzz>

3の倍数でFizz、5の倍数でBuzz、3と5の倍数でFizz Buzzと書くのを1から100まで。
ネタはまぁ簡単でいいのだが、周りでフローチャートの六角形のRoop文を知っている人があまり居なかったのにはびっくり。自分の常識がいつの間にか非常識になっているのね。

 

小町算

1から9までの数字を順番に並べ、間に+、-、×、÷を入れて100にする。演算子の優先順位なし。
123+45-……のように数字がつながってしまうところが難しい。符号が来ていないときには数字を10倍し、符号が来たらこれまでのをバッファに入れておくアルゴリズムに気付けるかがキー。
プログラムを作るとき、つい頭から計算してしまっているのがダメなところだなぁ。符号が来るまでの数字を配列に入れておき後でまとめて計算することで、あとあと演算子の優先順位をつける修正が入った時の修正効率が段違い、と。むー。
 周りを見ていると、JavaScript(多分Javaも)初めての人だと、for文で回してnum[i]を……ってところにまず引っかかっちゃうんだなぁ。確かに昔は配列の取り扱いに苦労したもんだ。
 

楽天証券 新春講演会2015 前置きと記事へのリンク

 2015/1/18、みなとみらいで開催された「楽天証券 新春講演会2015」に参加した。大きな国立大ホールが1/3-1/4ほどは埋まっていたか? 参加者はやはり中高年が多い印象。毎年開催されているそうなので、定点観測的に見ておきたい。

 なんとなくな感覚として、2015年は買い傾向でよいだろう。オイルが下がることで儲かる国や企業を押さえつつ、長期的にはアメリカを買う、って感じかなぁ。

 以下、各記事へのリンク。

 


楽天証券 新春講演会2015「新年のご挨拶」楽天証券代表取締役 楠雄治氏 - のた犬のうまい猫めし

 


楽天証券 新春講演会2015「2015年日本経済の展望」慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所所長兼教授 竹中平蔵氏 - のた犬のうまい猫めし

 


楽天証券 新春講演会2015「2015年日本株投資戦略」楽天証券経済研究所 窪田真之氏 チーフストラテジスト - のた犬のうまい猫めし

 


楽天証券 新春講演会2015「ETFから見える世界の投資家動向」ブラックロックジャパン株式会社 シェアーズ事業所ストラテジスト 渡邊雅史氏 - のた犬のうまい猫めし

 


楽天証券 新春講演会2015「あすかぶ!(アプリ)紹介」CEO林氏 - のた犬のうまい猫めし

 


楽天証券 新春講演会2015「日本経済の展望と勝ち残る企業の条件」経済ジャーナリスト 財部誠一氏 - のた犬のうまい猫めし

 


楽天証券 新春講演会2015「ファンド勢の相場見通しと2015年の通貨戦略」現役ファンドマネージャ 石原順氏 - のた犬のうまい猫めし

 


楽天証券 新春講演会2015「2015年米国経済・株式相場の見通し」ホリコキャピタルマネジメントCEO 堀古英司氏 - のた犬のうまい猫めし

 

 

楽天証券 新春講演会2015「2015年米国経済・株式相場の見通し」ホリコキャピタルマネジメントCEO 堀古英司氏

 東京銀行ヘッジファンド、その後ホリコキャピタルへ。テレビにも出演。自由の女神運用アドバイザ。
 2014年の頭では、アメリカ経済3%成長、ドル円120円、日経平均2万円@2013/12/27テレビ東京ニュースモーニングサテライト。ドル円は当たった。
 ドル円は、実質金利差によって動かされる。日米実質金利差とほぼ同じ動き(2007年から)。去年の段階で110円ほどに行ってもおかしくない状況だった。今はどう見ても差が拡大傾向。割り出されるレートよりもっと円安になってもおかしくない→120円と判断。
 金利差が拡大するなら、113円よりいってもおかしくない。長期的にアメリカに投資する場合、113円まではドル買いで。今年に限っては、120円から行って5%。
 先進7か国の10年国債利回りを見ると、長期金利が上がっているところはない。景気は良いが債権が売られる状況ではない。人口高齢化が世界的に進み、長期的な資金がさまよっている。先進7か国で一番高いくらい。(イタリアが随分と下がった。今1.7%。)日本の金利は下がる余地はないがアメリカはまだ余地があるため、日米差が拡大することは少ない。(今年以降は拡大するかも。)
 原油価格がここまで下がると、物価が下がらざるを得ない。金属、運輸に下落圧力。FRBはインフレ目標2%を目指して調整していたが、達成が難しくなった。1.25%くらい。金利を引き上げるということは、後戻り絶対しないと確信できること、なので引き上げられず後にずれるのでは。
 投資対象として検討してほしいのはアメリカ株。FEDモデルによると、10年物国債は1.8%まで下がっているが、S&P500益利回りが合わせて下がっていない。配当利回りもほぼ一定。(これまでは長期で同じような動きがあった。)株価が下落しているため益利回りが6%となり国債との差が開いた。これまでは4%以上開いたことはない。(これまでは2011年が最高。)今の4%はけっこう目一杯で、株がかなり割安。配当利回り国債を上回ったことも2011年だけ。株式は、リスクはあるが、こういう状況は珍しいので、いずれ解消するときには「投資してよかった」と思う可能性が高い。
 2014年10月では市場が恐れる8つのEがあった。Ebola、Earnings(業績)、Europe、Economy(景気。米国の小売り売上高が減った)、Energy、Easing(量的金融緩和終了)、Midde East(中東の地政学的リスク)。Election(中間選挙)は終わった。SAASのようにEbolaも倍返しになる可能性が高い。アメリカの対ヨーロッパはこれまでは10数パーセントあったが、今は5-6%。なのでヨーロッパの影響はそこまで受けなくなっている。
 今年は、Middle Eastのリスクが高まる。石油価格暴落で、何かやらかす国が出てくる恐れ。予想しづらいが常に頭に置いておく必要がある。ただリスクの裏にリターンがある。見えないものを怖がっても仕方がないとの考え方。何かあっても慌てて売ったり、資金をすべてなくしたりしないように。何かあって全部終わってしまわないように。
 石油生産量は構造変化が起こっている。2008年と比べ、実際にここ4年くらいで北アメリカの生産量が40%増。OPECはほぼ変わらず。本当はいつ暴落してもおかしくない状況だった。2008年の暴落と違うのは、今回のはそこまで戻さない可能性が高いこと。シェールオイル革命でアメリカ経済独り勝ちだったが、原油価格が下落しないと個人の恩恵がわかりにくい。(ようやくシェール革命が恩恵をもたらし始めた。)今悲観的な見方をされているが、GDP7割を占める個人消費(アメリカ)に恩恵が来るはず。ただここ数か月はシェール関連企業の生き残りをかけた戦いで相場が上下。5月以降、車をよく使うシーズンになるので、それからプラスが待っていると考えられる。個人消費が盛り上がる影響はアメリカのほとんどの企業に影響がある。航空会社とかが先行して上がっているがもっと上がるだろう。自動車も(ガソリン車が得意なところ。)ガソリンが安くなると金がたまって住宅が売れる。家具が売れる。今は低迷しているが時間差をおいて来る。
 シェールガス損益分岐点は70ドルあたり。(40-100までいろいろあるが。)このまま下がるとしばらく生産をやめる。そのため70を超えることはもうあまり無いだろう。半年、1年くらいのリスクはとっているが、その後まだ40程度でとどまるとまずくなってくる。
 去年の段階で、アメリカ株は、S&P500指数で22.3%予想していたが、11.2%。そこまで届かなかった理由は大寒波。大寒波後はいい勢いで伸びたので、今割安で上昇が先延ばしになっていると思われる。
 今のS&P500指数、株価収益倍率(PER)推移は、1995年-2000年の傾きと似ている。結果、企業の利益は9%増加、PER7%拡大。結果として17%上昇を期待。ダウだと15%、2万ドル超え。(中長期的な収束。)
 テクニカルはほとんど役に立たない。5%が役に立ち、その中でも7割程度しか役立たないと思っている。(為替時代の経験より。)その中で信頼性が高いのがS&P500指数の推移のロウソク足。下値を嫌がっている。(ロウソク足がかなり下に長めになっている。)3本目下値を嫌がることはなかなかなく、そのあと数か月は上に行くサイン。
 テレビ、ラジオ、新聞、雑誌ではネガティブなニュースが多い。メディア間の競争(SNS)が増え、ネガティブな情報に反応しやすいため。(クリック数を上げるためにネガティブな情報を出しやすい。)結局買えなくて買いそびれるところがメディアの広告収入になる。無料のメディアに踊らされると機会損失の恐れ。
 「リスクを取らないリスク」という本を書いた。何もしないはリスクゼロではない。何もしないはマイナスの時代。経済成長の要因は人口の伸び率。アメリカは多いが日本はNG。経済が伸びると企業利益が伸びる。企業の利益が伸びると株価が上昇。人口が伸びる国では株価も長期的には右肩上がり。日本では右肩上がりが期待しづらい。老後の資金はアメリカが適している。日本はトレーディングに適している。トレーディングと中長期と分けて考えるべき。短期に走りがちだが、長期も考えておく。

 

楽天証券 新春講演会2015「ファンド勢の相場見通しと2015年の通貨戦略」現役ファンドマネージャ 石原順氏

 なんでスイスが介入をやめたか:スイス経済が追い込まれた。スイスはゴルゴ13の世界で客の秘密を順守。ややこしい金が集まっていた。だが2012年に破たん。1934年にスイス銀行法。顧客の名前を一切明かさない。ナチスの迫害からユダヤ人を守るため。スイスの銀行の大本がユダヤ人が死んでねこばばしたが、2012年に全部あけてしまい、信任が落ちた。ユーロ安でドルに対してドル高、スイス安に。スイスから金が抜けている。マネーロンダリングファンドの金も抜けていっている。続きはレポートで。
 原油先物は、1998年から2007年まで上昇15倍。10→2008年に160ドル。そこから40程度に下がり、110まで上がり、今50まで落ちた。これまでは中国の景気と一緒に上がってきた。だが今見て、高いのか安いのかわからなくなっている。相場ではなく、政治。シェールとサウジの我慢比べになっている。下がっていると利益が出ているところも多いが、ただシェールオイル関連がつぶれると世界経済に影響が。落ち着くまでは油断できない。まだ不安定な状況。(原油先物日足から石原氏分析。)もし20ドルまで下がったら、ノルウェークローネ、EOGリソーシズあたりを逆張りで買う。ただゴールド先物ヘッジファンドが昨年失敗している。金が読めなくなったから原油に乗り換え、そして大損。原油人気で、2011年頃から過去の買われすぎ水準を超えて大きく超えた。まだかつての買われすぎのピークを越えていない。それが売られないと相場が止まらない。
 BRICsは、ドルが上がれば上がりアメリカが改善するほど落ちる。ドル高になると借金が膨らむ。ロシアの株は半値以下。(1400→500.)ルーブルも30-40で一定していたのが60超え。プーチンは、「2年辛抱してくれ」と国民に言ったが、それより前に何かする。軍事力を使って展開したり、デフォールトしたり……。ルーブル安を止めるには利上げする。だが6%ほどくらいが14%。もうこれ以上あげられない。iシェアーズiBoxx米ドル建てハイイールド社債ETFが、炭鉱のカナリアで、今原油下落で売れずに取引が止まっている。これが崩れるとまずいことになる。中国は去年から株を上げている。自作自演。中国はこれまえずっと粉飾だと言われてきたが、粉飾と言い切れなかったのが、電力使用量との関係。鉄道貨物も。2014年に電力使用量の伸びが初めて止まった。資産運用会社のレポートは、株は上がっているが停滞すると言っている。銅の価格が急落。大恐慌の前にも銅が暴落。リーマンショック時にも。今の銅の売り手は中国投資家。ゼロ金利のドルを借りて銅を輸入し、売却して人民元を得ることを中国の投資家は行ってきた。
 セントルイス連銀金融ストレス指数(STLFSI)が株価の先行指数。これがゼロを超えると暴落の危険性。いろいろなファンドが参考にしている。
 今はよい円安の限界くらい売られている。普通ならこれ以上進まないが、異次元の政策しているので相場も異次元。60か月移動平均の30%が限界だが、それを抜けてしまっている。だが125円を超えるのは難しいと思う。ただ追加緩和しないと物価上昇しない。(石油下落のため。)円のボトムの8年サイクルに従うと、今年が最安値。目先最後の円安。
 去年のヘッジファンドの失敗:量的緩和終了で金利があがる?、金利低下でドルが上がらない? →NG。日本、ドイツの金利よりドルがましになり、ドルが買われるようになった。それの失敗の取り返しで円が。
 1月になると、ドル/円相場が転換する。115-125円程度でふらつくと予想。基本は110円。
 アメリカの雇用統計はよいので、どこかで金利UPが発生。中央銀行バブルで、中央銀行の政策によって株がUpDownする。1/22にECBが踏み切るかどうか。今年の相場は、FOMC、ECB、日銀がどこで動くか。動くと上がる。動かなければ下がる。ただ原油安なので利上げに踏み切るか微妙。日銀は7/14,15か10/6,7,30か。1/22にECBがやらないと3/5まで相場が不安定。QE1が終わってしばらくすると落ちる。QE2でも。QE3が終わって落ちたあたりが買い時。アメリカの株はまだ持つと予想する。名目GDPに対して148%。日本のバブルピークは140%。
 米国の雇用がよくなっているが(統計上)、賃金が伸びていない。(正社員切ってパート増やしているため。)GDPが8%増えたが家計所得が4%減った。バブルがないと雇用達成できないのでバブル維持。アメリカが市場に先駆けて利上げするとまずいことになるとのレポートあり。中間選挙翌年のNYダウは高いと言われる。今年は夢を語る年なので株が上がりやすい。(確率的には。)NYダウは、10月松に買い、4月末に売るのがよい。(過去12年では圧倒的。)楽天証券で勉強会の動画あり。
 NYダウは、18日移動平均の。。%。
 日本の家計貯蓄率は2012年にマイナス。1055の統計取り出して以降はじめて。1949年に一度マイナスにはなった。日経平均は25日移動平均の5%。10月末に買って4月に売るのがよい。今は売りシグナル点灯中。楽天FXの「マーケットスピードFX」で日足チャートでエンベロープでテクニカル表示で21日ボリンジャーバンド。21週ボリンジャーバンドだと、しばらく調整のため上下に振れまくる可能性。
 去年儲かったが資金と人を減らした。大儲けした後は大損する。ドル円とニュージーランド円。楽天証券のアーカイブにビデオが上がっている。レポートも書いている。ファンドの動きを見て「あれ?」と思ったことを書いているので参考にしてほしい。ブログも一日3,4本あり。「石原順の日々の泡」。
 今年は円安になるが、変な円高が襲う可能性がある。為替取引でレバレンス上げないこと。3倍ほどまで。20倍とかは危ない。去年、一昨年より相場の難易度が上がっているので、ディフェンシブに。

楽天証券 新春講演会2015「日本経済の展望と勝ち残る企業の条件」経済ジャーナリスト 財部誠一氏

 野村證券、出版社勤務後フリーランスへ。積極的な取材を行っている。
 経済は政治の状況抜きには語れない。個別・具体的な状況を通じて全体的なものを描いてもらいたい。
 解散総選挙で自民がほぼ同数の議席を確保。マスコミは変わっていないと報道したが、何か変わっている。丁寧に見ていくとすべて変わっていく。時代の劇的な変換を認識できずにいるが、投資の前提として、予測、変化、チャンス、リスクを認識し、歴史観を持つこと。
 解散には明確な意図があった。政治と金のスキャンダルの払拭。消費税増税を延期するには解散以外に手がなかった。我が国には現実に起こっていることをまともに報告するメディアがない。日本のメディアを見て政治・経済を考えることはできない。本当のことを伝えることは実現しにくい。消費税増税延期には自民内でも反対があった。三党合意に従ってやるべし、と。与野党どこを見ても増税ムード。マスコミもエコノミストもやむなし。エコノミストは2%GDP考えていたが実際はマイナス。誰も足元が見えてなかった。無能だからではなく、金融系に所属していると、財務省に関係があるため、言えない。新聞やテレビがそれを応援する。日本の新聞の政治部長、テレビ局の政治部長の最大の情報源は財務省。何十年という時間軸で、財務省から担当がついている。財政再建を一番に考える財務省が作ったシステム。日和見的な世論形成ではない。消費税延期は阿部総理、菅官房長官、その周りだけが言っていた。だが解散総選挙が決まった瞬間、増税賛成と言わなくなる。解散が決まった瞬間、延期が決まったことになる。阿部政権が自民党のグリップを握った瞬間。
 阿部首相、菅官房長官は派閥に属していないため、首相になることができたのに自民党内に力がない。規制緩和もなにも一番反対するのが党内。三本の矢を打つには自民党内を抑え込まないといけない。増税を決める絶対的な策。
 解散総選挙に勝ったことで、4年間自民の内部からは反対ができなくなった。これが総選挙の大きな意味。最大のポイントは農協改革。JAの頂点、政治団体が中央政権をもっているが、それを変えたい。法案が出せるか、通せるかどうか。ただ前提ができてやり始めている。規制緩和成長戦略の第一歩が踏み出せるか。(第三の矢が放てるか。)
 阿部政権がやってきた経済成長の実態は、金融政策のみ。第一の矢だけでここまで来た。財部氏自身は、株に対しては前向きに考えている。10月の金融緩和の中身が、9兆円で国内株を買う、GPIFポートフォリオを変えるといった。公的年金が25%株を買うなら、ほかの年金も株に走る。日銀の9兆、公的年金の3兆、その他2兆円で、14兆円の株式投資が発生する。(1-2年で。)1昨年、日経平均を二倍に押し上げた投資家15兆円と同じ規模。客観的な認識として、それを見てどう思うか。外国人投資家は売るが、公的年金は売ったり買ったりしない。その規模の購入が発生するインパクト。株式市場のバランスで底上げがされる、ということ。
 円安、為替の水準にしろ、客観的に見る。110円くらいが心地よいと言っている。日本は円安のほうが企業収益は高いのは間違いない。株式市場を考えるときに、業績の変化を考えるのが重要。株は論理的に動く。短期的には変化をするが、実態は、業績連動。リーマンショックは、自動車、電機が崩れて赤になったため日本株に影響が。さらに円高で。今考えるべきは、今年は日本の会社の業績がどうか。これが投資をする時の哲学。株は業績連動に、グローバル変動要因が乗っかってくる。
 政治の状況も、「何十年も自民党で同じ」ではない。選挙で絶大な力を持ち、「デフレ脱却」の思いに力が付いた。これは大きなチャンス。グローバルに金融は危機的状況。
 投資家はくだらない安直な連想ゲームに付き合う義理はない。長い時間時期で。ロシア危機は98年に国家破綻。ただ同じようなことは今回は起こらない。外貨準備を積み上げてきた。ロシア通貨が売られてもパンはある。新興国危機も、アメリカが引き上げたからって破たんするわけではない。経済危機で通貨たたき売られた歴史から学んでいる。今年ASEANは関税ゼロで貿易自由化。一国では耐えられなくてもASEANで強く。個性・歴史が強いアジアはEUのようなのはできないが独自のものを作り上げた。人口増加、経済成長。この変化を理解する。人類は絶えず学び、似たことは起こるが同じことは起こらない。
 原油安も、もっと喜んで投資すべきでは。我が国のアキレス腱、資源が安泰ならぼろもうけ。21世紀はシュールガスで資源を輸入しなくなったアメリカの時代になる。アラビア湾航空母艦を置いておく理由がない。そうすると20世紀の安全保障が消える。ただ、ハイピッチで落ちたものはハイピッチで上がる。ただマスコミは下がるともっと下がるという。今年の半ばくらいにはこれまでと違う動きが。
 21世紀になってイノベーションの概念が変わった。20世紀はシンプルで自己完結。バリューチェーン。誰もが社内の問題としてとらえていた。21世紀は、IoTとか、サプライチェーン丸ごとで起きる。爆発的なヒット商品は発生しない。付加価値の追加が自社だけではできない。ユニクロセブンイレブンの小売りのイメージ。上流の持っているコアバリューを、商品に近い部分で価値を考え、産んでいく。ものとものをつなぐInternet(IoT)。技術的には、冷蔵庫が自動発注できる時代。そうなると小売業の競争相手もなんだかどこだかわからなくなってくる。IoT:インダストリアルインターネットでもある。あらゆるものにセンサーつけて、ダウンタイムを減らす。10%停止を止めると何百億の利益。それが一番やれるのは日本企業。ただし分析能力がないので、ソフトウェアの会社と組む。製造業はもはやハードウェアの会社ではなくなる。
 毎週金曜日の夜にBS11で対談しているので、見てほしい。